美忘録

羅列です

無為

夏イベントの大本命であるマジカルミライも終わり、私の夏休みにも遂に厳冬期が到来した。正午の日差しとともに仕方なく目覚め、新聞配達のバイクの音とともに死んだように眠りに就く生活を延々と繰り返した私の身体はJアラートの爆音警報にさえ気づかないほどに鈍化した。部屋は「これが現代日本の闇だ」と言わんばかりに荒れに荒れ、干からびたカップ麺の容器はゴミ箱の機能を果たしている。不愉快で高額なサブカル漫画に本棚を奪われた少年漫画は床に散乱し、遂に苺ましまろ2巻が消えた。

 

この窮状を打破すべく私は部屋を掃除しようと心に誓い、部屋掃除の手順を考えた。ゴミ袋等はゴミ捨て場にでも持っていけばどうにでもなるとして、一番の問題はやはり行き場を失った漫画たちの寝床の工面なので、私は本棚を買うべく新宿へ行くことにした。漫画を愛する者として、やはり漫画を床にそのまま散らかしておくのもよくない。きちんと棚に陳列した方が、漫画たちだって嬉しいはずである。

 

2時間後、ペンタブを片手に帰宅した。1万円が消えた。

 

まぁやっぱりね、一度本棚に漫画を収納しちゃうとそれ以降取り出すのが億劫になって読まなくなるからね、床に散らばってる状態の方がいいんだよね。

 

ここまでの流れを大まかに捨象すると「部屋が散らかったのでペンタブを買った」になる。何となく「風が吹けば桶屋が儲かる」っぽいが、私の場合、部屋の汚さとペンタブの購入の間に一切の因果関係がない。真面目にADHDを疑う。万単位で吹き飛ぶレベルの買い物をノリだけで敢行するのも本当にヤバい。鬱屈とした汚部屋生活は居住者から理性的判断能力さえも奪ってしまった。

 

しかし今になって考えるとこの買い物は大正解であった。そもそもモノを置く以外の用途がない本棚(笑)より絵も文字も描けちゃうし塗れちゃうしオマケにマウスとしても使用できちゃうペンタブの方が114514倍有能である。


初めこそアナログ絵との描き心地の差に違和感を覚えたが、慣れさえすればこちらのもので、アナログ絵特有の「あっ間違えちゃった!(ケシゴムケシケシ~)」→「ビリッ!!!!!!!!!!!!(大破)」的地獄を味わわなくて済むのが何よりも素晴らしい。

 

私は即座にペンタブの虜になった。多分昨日も5時間くらい絵を描いていたと思う。絵とはここまで楽しいものであったか。こんなに楽しいのに一円も取られないなんて娯楽として完成されすぎなのではないか。

 

絵とはまさに自己の鏡像である。弛まぬ研鑽を積み重ねれば重ねるほど、それに応じた美を伴った作品が、紙の上に、モニター上に顕現する。ここまで自分の努力が露骨に反映されるものはそうそうない。ひょっとすると勉強よりもペイがいいかもしれない。


VOCALOID、アニメーション、漫画、そして絵と、興味のベクトルが様々な方向に向かって収集がつかなくなっているが、どれも疎かにならないようにしたい。


「床に散らばった漫画は?」だと?


まだ床で寝てま〜〜すwwwwwwww