美忘録

羅列です

2017年終わっちゃうの悲しいブログ

ビルの隙間から都会的な無機質さを帯びた冷風が吹きすさび、アウター1枚ではどうも心細い今日この頃。気づけば2017年も数えるところあと2週間だという。

 

長野という辺境の地を飛び出し辿り着いたこの東京。引っ越し当初の浮き足立つような気持ちもやや収まり、山手線を全て順番に言える程度には都心の生活が自己の一部と化してきている。えー?コンビニが半径100m以内に一軒もない生活ぅ〜?ヤダ考えられない〜!

 

このように生活拠点がガラリと変化したこともあってか、今年度は例年以上に印象的な年であった。

 

とにかく今年は色んなものごとに積極的にアプローチした。

 

まず学問。私は高校時代は自分のことを天才だと思っていたので、従って自分の口から紡がれる言葉すべてには妥当性正当性が必然的に付随していると思い込んでいた。小論模試に赤字で書かれた「独りよがりな文章です」という指摘にさえ「こいつバカかよ」とおこがましくも噛みついていた。

 

この誤謬は大学で数多くの学友、先輩、先生に出会うことによって完全に打破された。ゼミで、飲み会で、ファミレスで、徹底的に「それ違うよね?」と糾されることで次第に自身の浅薄さに自覚的になったのだ。私は凡才であった。「出会いが人を成長させる」などという意識高い系御用達の陳腐な金言に賛同するわけではないが、やはり他者との関わりなしでは我々に進歩はねぇだろうなと思った。

 

特に、今仲良くしてる哲学科の友人2人には特段感謝している。初詣行こうな。

 

次に趣味。これが本当にデカイ。東京に進出したことによる恩恵は多々あるが、その中でもやはり「様々なイベントに交通費をかけることなく参加できる」というのが挙げられる。

 

私は春先に友人たちとニコニコ超会議に初参加した。列に並んで早口で喋るオタクが本当に気持ちが悪くて私は直ちに帰宅したかったが、ボカロDJブースなるものがあると聞いたので、なんとなく行ってみた。これが存外面白く、気づけば5時間近くサイリウムを振りたくっていた。私がボカロイベントに開花した瞬間である。

 

9月にはマジカルミライにも初参戦した。私は「ハジメテノオト」を初音ミク10周年への想いを馳せながら涙まみれで熱唱し、初音ミクへの恋慕を更に深めた。

 

ここまでくればもう戻れない。私は11月初頭にボカロクラブイベントであるボカクロに単身突入した。そこで私はボカロリスナー・クラバー界隈の人々と知り合いになり、以降クラブやTwitterでお世話になるようになった。

 

これ以前、VOCALOIDは「私一人」で完結する完全閉鎖的な趣味であった。しかし、ボカクラで色々なリスナーと知り合うことを通じ、インタラクティブに持論を展開し合うことができるようになり、今まで以上に色々なタイプのボカロ音楽にも触れるようになった。

 

このように2017年という年は私にとって「飛び込む」一年であったと言えよう。様々なコンテンツに、ある意味命がけで飛び込んでいくことで、上から静かに俯瞰しているだけでは分からなかった「熱」を感じることができたと思う。哲学科らしく言えばまさに実存主義的な一年だった。え?違う?

 

こんなブログを書いている間にもう5限が始まってしまう。単位を落とすと長野のおっかさんが悲嘆に暮れるのでシャキッとしていきたいです。終わり。